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【旅するランチvol.12】別府を代表する名物グルメの一つ。『馬家溝』のボルシチを食べながら、その歴史もたどってみた
別府市石垣東に1973年から店を構えている『馬家溝』。店内はさまざまな形をしたテーブルや椅子が配されていて、喫茶店のような落ち着いた空間が広がります。
1987年に店舗を改装し、暖炉や柱がレンガであしらわれた店内から一新。店の一番奥にあるカップを並べたレンガ造りの壁一面だけ、創業当時の風情をそのまま残しているんだそうです。
『馬家溝』のボルシチと言えば、メニューのイラストにもある、可愛いニコちゃんの模様が描かれた陶器の印象が強いですよね。この陶器は、オーナー夫妻が岐阜県多治見市にある窯元で見つけてきたもので、創業当時から使っているんだとか。同じものはもう手に入らないので、大切に使っているそうです。
今回は、看板メニューの「ボルシチ」を食べようと心に決めていたので、早速オーダーしました。カリッと焼かれたホカホカのパンと一緒に、色鮮やかなボルシチが、グツグツと音を立てながら運ばれてきました。生クリームとのコントラストが綺麗です。
熱々のうちにスープを一口飲んでみました。野菜の甘みと優しいトマトの酸味が口の中に広がります。生クリームでコクとまろやかさがプラスされたスープは、日常を忘れられるようなホッとする味わい。
スプーンを入れて底から持ち上げてみると、ゴロッと大きな人参やジャガイモ、牛肉がトロトロのキャベツの合間から出てきました。1日かけてじっくり煮込んだボルシチは、野菜もお肉もホロホロとほぐれる柔らかさ。
温かいパンにスープを染み込ませて食べると、小麦の香りがふわっと鼻に抜け、ボルシチの風味が、より豊かに感じられます。添えられていたバターにつけて浸すと、さらにまろやかな口当たりに。パンをとる手が止まらなくなります。陶器にたっぷり入ったボルシチは、ずっと熱々のままでお腹も満たされました。
ちなみに『馬家溝(まちゃこ)』という店名ですが、先代が昔、中国のハルビンで生活をしていた頃、“馬家溝”という地域で働いていたことから、この名前にしたんだそうです。当時そこで出会ったマダムからロシアの家庭料理として直々に教わったのが、ボルシチのレシピ。その味を受け継いで、日本で手に入る野菜を使ってボルシチを作るようになったことから、『馬家溝』のボルシチは誕生したんだとか。
人気のボルシチは、自宅でも楽しめるようレンジ対応容器に入れて、冷蔵で全国発送も行っているんだそうです。昔からこの味を知る少し離れた場所に住む人にとっては朗報ですね! お歳暮などのギフトにもピッタリ。手作りのオリジナルプリンも全国発送OKでテイクアウトもできるそうなので、贈答用として、手土産として重宝しそうです。
半世紀近くにわたり、ご近所さんから県外の観光客までたくさんのファンに愛されてきた『馬家溝』。その誕生秘話にも触れつついただいた『ボルシチ』は、格別の味わいでした。みなさんもぜひゆっくりと味わってみてください。
馬家溝(まちゃこ)
電話:0977-21-1060
営業時間:12:00~21:00(LO20:30)
定休日:月曜※祝日の場合は翌日が休み
駐車場:13台
HP:http://www.ctb.ne.jp/~machakoh/
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