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【おおいたサウナライフ㊲】~江戸時代から愛される冷泉×「TTNE」プロデュース和モダンサウナ~玖珠郡九重町『寒の地獄旅館』~
自然由来の冷泉を
最大限活かすセルフロウリュサウナ
江戸時代末期の1849年(嘉永2年)に源泉が見つかったとされ、1928年(昭和3年)から宿を営んでいる『寒の地獄旅館』。名物の冷泉は13~14℃。キンキンに冷えた水に浸かり、暖房室で体を暖めることで、冷泉の効能を炙り込むというここならではの入浴法で長年親しまれてきました。「霊泉」とも呼ばれ、いにしえより湯治場として栄えてきた老舗です。
そんな場所に、今年サウナが新設されました。手掛けたのは、全国サウナ施設のプロデュースなどを手掛けるクリエイティブサウナ集団「TTNE」。“うねり”が特徴的な三次元デザインサウナ『北こぶし知床』や、世界的建築家・坂茂氏とタッグを組んだ『スイデンテラス』、大迫力のドラゴンサウナが目玉の『スパメッツァおおたか 竜泉寺の湯』などを手掛け、最近では、日本ハムの新球場『エスコンフィールド北海道』で、野球を観ながら入れる世界唯一の球場内サウナ『tower eleven onsen & sauna』をプロデュースし、大きな話題となりました。
「偉大な自然の力によって、長年湧き続けている冷泉はいわば“自然の水風呂”。こんな贅沢な環境は世界中探してもなかなか無い。ここにサウナを造ったら面白い場所になる」。「TTNE」を立ち上げた“ととのえ親方”こと松尾大さんからの言葉がキッカケとなり、数年前からプロジェクトがスタートしたのだそう。だが、それとほぼ同時期に新型コロナウイルスがまん延。中断となった期間を経て、2023年7月に待望の完成、オープンとなりました。そしてこれまでは夏季限定での営業でしたがサウナオープンに伴い、通年利用が可能に。同年11月には、「今行くべき全国のサウナ施設」を毎年発表している「サウナシュラン2023」にもノミネート。今回はそんな施設へおじゃましてみました!
お店へおじゃまする前に注意点が4つ。まず、入れる人数に限りがあるため、事前に予約をしておくのが確実です。そして、水着着用が必須の混浴なので、持参をお忘れなく。最後、寒い時期は降雪や路面凍結の可能性もあるので天気予報のチェックと、スタッドレスタイヤやチェーン等を事前に準備しておきましょう。
外観は古き良き伝統の旅館、といった佇まい。中央の扉を開けると正面が受付になっています。まずはここで料金を支払い、受付を済ませましょう。スタッフの方がサウナの説明をしてくれるので注意事項等を聞いて利用しましょうね。
脱衣所で水着に着替えて、サウナ室へ向かってみましょう。サウナ室は入り口から向かって右側にあります。その名も「暖の地獄サウナ」。“地獄”を謳うだけあって、サウナ室は赤を基調としています。部屋の中央には「HARVIA」製の薪ストーブが鎮座。その大きさから、部屋の中はかなりの熱を感じます。
脇には桶とひしゃくが置かれていて、セルフロウリュ(水をサウナストーンにかけること)が可能。ロウリュすると室内の体感温度がさらに上がり、まさに“地獄”にふさわしいシチュエーションに。薪が燃えて「パチッ」と爆ぜる音も心地よく、味わい深いです。
サウナで温まることで
ととのいはよりディープに
体をしっかり温めて、冷泉へ。広々とした冷泉は13~14℃ですが体感温度0℃ともいわれています。通常の水風呂の13~14℃よりも、かなり冷たく感じる方が多いのではないでしょうか(体感は個人差あり)。また、冷泉の泉質は弱酸性の単純硫黄冷鉱泉で、温度以上に肌にピリッとした刺激を感じます。念押しになりますが、サウナでしっかりと体を温めておきましょう。それでも冷たくて入れそうにない場合は、足、膝、手、腕と、少しずつ水をかけて慣らして入るようにしてみてください。最初の1~2分間は冷たく皮膚に刺激を感じますが、慣れてくるとだんだん刺激がなくなってきます。とはいえ感じ方は人それぞれなので、無理のない範囲で入浴してくださいね。特に冬は外気も冷たいので慎重に!
通常なら次は外気浴ですが、せっかく『寒の地獄』へやって来たので次は暖房室へ行ってみましょう。冷泉で濡れた体はタオルで拭かずに、ストーブの暖気で体を温めつつ効能を皮膚から浸透させます。水気が飛ぶまでしっかりストーブにあたりましょう!
そしていよいよ外気浴へ。体がポカポカ温まっているので、ある程度の気温までは心地よく感じるかもしれませんが、それでも雪が降る時期などはとてつもなく寒かったりします。そんな時は屋内の休憩スペースを利用するのがオススメです。ゆっくりと体を休めて、心身をリラックスさせましょう。また、以前は別料金だった温泉への入浴も、サウナ利用の料金に含まれるようになりました。要するに、サウナ、冷泉、暖房室だけでなく、温泉も立ち寄り利用が可能なのです。ただし、水着のままでの移動はできないので、いったん服に着替えて移動してくださいね。
サウナ上がりには、“サ飯”も味わうことができます。1日限定15食の「本日のひとくちサ飯」や「オロポ」600円も用意されているので、ぜひご堪能ください!
サウナ温度:約110℃
水風呂温度:13~14℃
ロウリュ(orアウフグース):あり
個人用サウナマット:あり
休憩椅子:あり
外気浴スポット:あり
食事処:あり
電話:0973-79-2124
営業時間:9:00~18:00(最終受付16:00)
定休日:水曜※ほか不定休あり
料金:1名2500円、中学生1000円、小学生以下500円
駐車場:30台
HP:http://kannojigoku.jp/
大分/サウナ/サウナ―/温泉/サ飯/セルフロウリュ/和モダン/おんせん県/健康/連載
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