大分のおいしいネタ、抽出しました。

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大分駅から5分ほど歩くと、ポップなロゴが見えてきた。外から軽く店内を覗くと、天井や壁一面にドライフラワーが彩られている。刺激的なポップさが、飾られているドライフラワーの上品さと融合し、独創的な空間を作り上げ、アートな雰囲気を感じさせていた。

私にとって立ち飲み屋といえば、おじさまたちの嗜みの場という印象が強かったが、『路地裏サワー』は偏見とも言えるその概念を正面から崩してくれた。

果物一つを贅沢に使用したサワーは、お酒でありながらヘルシーなので、体に悪いお酒を飲んでいるという罪悪感も悪酔いすることもなく、ジュース感覚でさっぱり飲める。お酒が苦手な人も、今日ははしご酒をするぞ!という人にも打ってつけな立ち呑みバーなのだ。

注文を受けてから一つ一つ丁寧に作られるサワーのジューサーが勢いよく回転する音と共に流れているのは、オーナーの衛藤さんが自らがチョイスした楽曲たちである。

この日はちょうどシティポップ系のBGMが、耳に程よい刺激を与えてくれていましたが、衛藤さんはもともと音楽に携わっていたそうで、いくつかプレイリストを作り、店内で流している。聴けば聴くほど店内で流す音楽一つとってもその”こだわり”が見え隠れする楽曲たちだった。

「昼はフラワー、夜はサワー」という韻を踏むような発想から生まれた『路地裏サワー』は、季節ごとにおすすめのサワーが入れ替わる。

私が取材に伺った時はちょうど、秋の終わりの季節で「ラフランス」「青リンゴ」「梨」と今が旬のサワーが登場しており、12月には「みかん」や「いちご」などの冬に旬を迎えるサワーが登場する予定だそうだ。

「旬のものを食べるのがやっぱり美味しいんですよね」とにこやかに話してくれる衛藤さんを前に「ラフランスサワー」を注文してみる。

贅沢にもラフランスの果肉が、丸っと半分もグラスに寄り添っているではないか。しかももう半分はすべてサワーに入っているというのを聞いて、興奮が止まらなくなった!なぜなら、これが私にとって初のラフランス体験でもあるからだ。

まずは思い切ってラフランスをかじってみると、溢れんばかりの瑞々しい甘さが口の中に広がった。あまりの瑞々しさに驚きながら、サワーに口をつけてみると、果肉がしっかりと溶けあって、上質な果物ジュース感もきちんとあるのに、さっぱりしていて、まさに果物とサワーのいいところが全部詰まっている。

居酒屋などでたまに出てくるようなケミカルな味わいは一切なく、とてもナチュラル、まさに素材の美味しさをそのまま引き出している。「立ち飲み屋」の次は「サワー」の概念までしっかりと塗り替えられてしまった。

自分はあまりお酒は強い方ではないが、ここならその日の気分でサワーを選ぶ楽しさもあり、仕事終わりに一杯味わってみたくなる気持ちも分かる。

「最初は大分でなんか面白いことをしたいと思って、始めたのがきっかけなんです」語ってくれた衛藤さんの「好き」と「こだわり」が詰まった空間が、そこにはあった。

だからなのか、「好き」を追い求めたい性分の私にはとても「肌が合う」と思った。

まるで立ち飲み屋版『ヴィレッジヴァンガード』のような、何時間でも居れるし、居たいと思うような居心地の良さである。

店内やサワーの「映え」を狙ってくるお客さんも多く、県外からインスタを見て訪れる人もいるらしい。

オーナーの衛藤さんが面白いと思ったことに、共鳴し、それを楽しめる人たちがきっとここには集うのだろう。大分では珍しい、ポップカルチャーが融合したまさに「ミックスジュース」のような立ち飲み空間。サワーはもちろん、空間込みでご賞味あれ。

取材・文=SALLiA

路地裏サワー
住所:大分県大分市中央町1-1-19
電話:097-576-7405
営業時間:18:00~夜更け
定休日:木曜
駐車場:なし
HP:https://www.instagram.com/lojiura_sour/
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