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県内を旅するコーヒーショップ『珈中天coffee』。レトロなグリーンのバンを見かけたら、おいしい珈琲と癒し系店主に出合えるチャンス!
1.“珈中天”ってどういう意味?
「花の木ふれあいマート ゆふin」というイベントに、『珈中天coffee』が出店するという情報を聞きつけ、一路、湯布院へ。
朝一にもかかわらず、由布院駅前や湯の坪街道は、すでに観光客で大賑わい。
湯の坪街道に車を停め、花の木通りまで歩いていくと、人々が列をなす一角に、緑色の移動販売車らしき姿が見えました。「もしかして…この車かしら?」
近づいてみると、グリーンのバンのそばに置かれた、コルクボードのような素材で作った看板兼イスに、“珈中天 KOCHUTEN COFFEE”と描かれた、スタイリッシュなロゴを発見。「やっぱりこれだわ!」
挨拶をすると、このショップの店主である本間一輝さんが、「こんにちは~!」と、爽やかな笑顔で返してくれました。車もさることながら、本間さん自身、オシャレな雰囲気をまとっていて、しゃべり口調はとっても丁寧。なんだか、お話ししているだけで心が和むんですけど~(もしかして、マイナスイオン出てる?)。
早速、気になることを質問してみました。
誰もが気になる“珈中天(こちゅうてん)”という店名の由来について。これ、中国の故事(言い伝え)の一つでもある、“壺中(の)天”からとったのだそう。壺の中の世界が、俗世とは一線を画す楽しみに満ちていたさまを指すことから、ここでいう壺をお店になぞらえて、「現実から一旦離れ、このお店の珈琲を片手に幸せな時間を過ごしていただきたい」。そんな思いを“珈中天”の3文字で表現したそうです。
(マイナスイオンが出てる気がしたの、あながち気のせいじゃなかったかも)
2.珈中天コーヒーのこだわり
まだ始動したばかりなので、現在のメニューは「ブレンドコーヒー」ホット・アイス各350円の2種類と、「ドリップバッグ」1袋150円、「コーヒー豆」100g500円のみ。ですが、ここにも並々ならぬこだわりが。
1つ目は、品質へのこだわり。信頼のおける仕入れ先から、世界各地の生豆を厳選して仕入れているそうですが、生豆には必ずといってよいほど“欠点豆”と呼ばれる、発育不良のものや異形、青カビの発生した豆が交ってしまうんだとか(これが、エグみや渋みといった雑味のもとらしい…!)。この欠点豆を毎回本間さんは丁寧にハンドピックし、大半を取り除いてから焙煎するのだそうです。大量生産をしている企業はもちろん、個人店でもなかなか手をかけきれない部分。おいしい1杯を生み出すために、手間を惜しみません。
2つ目は、煎り方や挽き方、配合へのこだわり。ここはお店の個性が出るところなので、各店それぞれにこだわりのある部分だとは思いますが、『珈中天coffee』のブレンドコーヒーは、浅煎りのものを中心に、数種類の豆をブレンドさせているんだそう。浅煎りだと酸味が強いイメージがありますが、ここのブレンドコーヒーは、程よい酸味の中に甘みが感じられて、芳醇な豆の香りを楽しむことができます。
ホットとアイスどちらも飲んでみましたが、ホットは角のないマイルドな飲み口。コーヒー本来の苦みもほのかに感じられますが、後味はスッキリとしています。一方で、アイスはさっぱりとしていてフルーティー。爽やかな喉ごしがたまりません!
本間さんの人柄がにじみ出たような優しい味わいのブレンドコーヒーは、苦みの強いものや深煎りが苦手な人には、持ってこいの味と言えますね。女性でも何杯でも飲めちゃいそう!
3.なぜ、移動販売車としてスタートしたの?
元々は、保育士を志望していたという本間さん。ですが、学生時代にヒッチハイクで九州を一周したのを機に、“もっといろんな世界を知りたい!”と一念発起。必死でお金を貯め、なんと数年後には、念願の世界一周の旅に本当に出発しちゃったというから驚き。1年ちょっとの間でアジアやヨーロッパ、トルコやハンガリー、アメリカ…と数々の国を巡っていく中で、さまざまな文化を学び、たくさんの人たちと触れ合ったそうです。
帰国後は、そこの洋服に惚れこんだというアパレルメーカーに就職し、名古屋、東京でショップ店員として働いていたそうですが、お父さんの経営する不動産管理会社を継ぐことを決意してからは、潔く地元・大分にUターン。“人生一度きり。やりたいことをやる!”という、旅で学んだその姿勢を失うことなく、持ち前のチャレンジ精神を武器に不動産管理会社の仕事と両立して、新規事業としてこのコーヒーショップを立ち上げるに至ったそうです。
移動販売という形にしたのは、“いろんな可能性を拡げたかったから”。いろんなイベントや場所に顔を出し、より多くのお客さんから意見をもらうことで、少しずつ理想のお店に近づけていきたい。そのためには、どこかにお店を構えてしまうよりも、まずは自ら動きまわるのが一番だと考えたんです!とのこと。
(リュック一つ背負って世界中を旅した人の考えることは、ひと味違うなぁ!! )
ちなみにこの車も、移動販売に向いている車をインターネットで自ら探し、専門家に相談しながら、完全DIYで製作したんだとか。何でも自分でやってしまう、行動してしまう。そんな本間さんのアグレッシブさに、終始、圧倒された時間でした(ただの癒し系店主じゃなかった…!)。
4.旅するコーヒーショップには、どこで出合えるの?
デビュー後、しばらくはイベント出店のみでしたが、最近は、中津市にある『いといろ(38cafe)』の軒先で、月2~3回ほど不定期出店をスタートさせたのに加えて、6月25日(火)からは、火曜・木曜の週2回、中津市万田にある美容室『Glimpse中津店』の敷地内で定期出店をするそうです。これからますます、旅するコーヒーショップに出合える確率が増えていきそうな予感!
その他出店情報は、随時、情報が更新される公式インスタグラムをチェックしてみて。
おいしいコーヒーと癒しの時間を運んでくれる『珈中天coffee』。もしかしたら、近々あなたの町にも上陸するかもしれませんよ!
電話:080-5240-2509
営業時間:12:00~15:00
出店日:毎週火曜・木曜
駐車場:共用100台
HP:https://www.instagram.com/coffee_kochuten/
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