大分のおいしいネタ、抽出しました。

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1.金継ぎとは?

割れやヒビ、欠けてしまった陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法のこと。

縄文時代の土器の修復にも活かされていたといい、その後、室町時代に蒔絵といった漆を使う工芸技術と、修復した器もありのまま受け入れる茶道の心が普及したことにより、金継ぎの芸術的価値が高まったそうだ。現代においても、愛用の器を修復して長く使い続けたい人や、金継ぎの過程や跡をアートとして楽しみたい人のために、金継ぎの魅力や技法を伝える教室などが存在する。

こんな風に割れてしまったお皿でも修復することができる!

2.先生の紹介

今回お邪魔した金継ぎ教室の先生は三村竹萌(みむらちくほう)さん。竹芸家として活動している傍ら、金継ぎ教室の先生も務めています。竹工芸にも漆を使用することがあり、三村さんにとって漆は馴染み深いモノだったそう。しかし、竹工芸で行う漆を使った工程は漆芸の本質とはかけ離れていると感じ、3ヶ月間漆作家さんの元で基礎を勉強し2018年から金継ぎ教室をスタートした。

三村竹萌さん。実演を交えて、丁寧に優しく指導している姿が印象的でした

3.金継ぎの魅力

「金継ぎの魅力は壊れたモノを修復するだけでなく、モノ自体の質をグレードアップさせ、大切に道具を使い続けることができることにあると思います」と三村さん。壊れてしまったら新しいモノを簡単に買える時代だからこそ、1つのモノを大切に使い続けるきっかけを作る素晴らしい取り組みだと感じた。合わせて「作り手の想いや購入した時、使っている時の想いと一緒に時代背景を感じながら修繕すると、お金で買えない逸品になります」とも教えてくれた。僕自身も壊れてしまった靴を修理して10年使っている。その靴はセールで買ったモノだが、僕が持っている靴の中で1番愛着が湧いている。金継ぎはモノに想いを込めるだけでなく、いつまでも色褪せない価値を生み出す技術なのだと身をもって実感した。

この日は漆による割れた器を接着する日でした。赤黒い液体がヒビや割れを修復する要となる漆

漆を使って修復したお皿がこちら。割れたヒビが漆によって新たな模様になるのが面白い。
接着し、乾燥が終わると金属粉を漆に沿ってつけていく

4.教室について

毎月第2金曜日の14:00〜15:00にレッスンを行っている。漆で修復をした後、乾燥させてから次の行程に入るため、合計3回のレッスンを受けることになる。料金は全3回で6000円。場所は別府市北高架下のカフェ『Sempervivum』の2階で行われるので、お気に入りのお皿や器を修復したい人はぜひ予約し、レッスンを受けて欲しい。

教室での1コマ。皆さん集中して作業に取り組んでいます

5.最後に

今回の取材を通して、金継ぎという技術がなぜ現代まで継承されてきたかを学ぶことができた。1つのモノを大切に使い続けることは簡単なようで難しいけれど、モノにも自分にも優しくなれる素晴らしい技術だなと思う。

 

金継ぎ教室
教室場所:別府市駅前本町9-20 『Sempervivum(センペルビウム)』
開催日:毎月第2金曜日14:00〜15:00
営業時間:11:00〜17:00
予約・問い合わせ:0977-76-5338 ※もしくは店舗で直接予約を
駐車場:なし
<キーワード>
金継ぎ/教室/習いごと/器/伝統技術

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