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ジビエの未来に光を、期間限定のポップアップショップがオープン!
別府市『竹瓦温泉』そばの昭和レトロな雰囲気が流れる木造アーケード。普段は足を踏み入れない空気感におびえながらも、ゆっくりと進んでいく。ほどなくして現れる洒落たレストランが、目的のお店『ani.』だ。11月15日から1月15日までの2カ月間限定でオープンしており、高品質の九州ジビエを使った料理が楽しめると話題になっている。早速店内へと向かった。
木を基調とした、温かみ溢れる店内。シンプルながらも洗練された雰囲気は、料理を楽しむのに最適といえる。ひとまず注文を、と行きたいところだけど、まずはお店のオーナーである高田健吾さんに話を伺った。
そもそもこのお店の始まりは、令和2年度補正予算「JAPANブランド育成支援等事業(特別枠)」の採択を受けての事業であり、厳しい衛生管理基準を満たした九州のジビエ生産者に認証マークを進呈、ジビエの食肉利活用率など問題が山積みである現状を変えようと動いたのが発端だ。食品加工などを手掛ける『アグレボフーズ』と著名レストランシェフなどとの共同開発による、九州ジビエを使用したオリジナル商品のEC販売なども開始した。
それらのオリジナル商品をより多くの人に知ってもらおうとオープンしたのが『ani』であり、認証マークを進呈した生産者のみから仕入れた高品質な『九州ジビエ』を使った3品のコースを提供している。単品でも注文は可能だが、今回はコースを注文することに。
提供するのは、ミシュランシェフなど確かな腕を持つ料理人が作り込んだ一皿。次に、お店独自で開発したオリジナルのジビエメニュー。さらにシメで楽しめるのが、同市『Noodle Factory Life』が試作を重ねたジビエヌードルの3種類。どれも1週間単位で内容が変わっていくとのことなので、今しか味わえない一品ばかりなのだ。
今回のコース内容は、鹿肉を使用したタコス、ミシュランシェフである室田拓人氏監修のフレシュハーブやキノコを合わせた鹿のハンバーグ、鹿の骨から取ったスープをベースにした塩ラーメン。どれもジビエ特有の臭みも少なく、食べやすい。むしろその旨みに注目してしまう程だ。ナチュールワインやクラフトビールなど、ジビエ料理にぴったりのドリンクも楽しみながら、口福なひとときを過ごそう。
店名の由来は「animal」から。また「animmism(アニミズム)」という「生物・無機物を問わないすべてのものの中に霊魂、もしくは霊が宿っているという考え」も込められている。「人から『有害鳥獣』と認定され捕獲された90%以上の鹿や猪が廃棄処分されてしまっています。食品ロスはもちろん、道義的にも正しいとは言えません」と高田さん。こういった現状を打破すべく立ち上がった高田さんは、お店の開店期間を終えても次々と新たな商品を開発していくのだという。
旨いジビエ料理に感動するだけでなく、そこに込められた意味を知ることで、更にジビエの深みへとはまっていきそうだ。ついつい話し込んでしまったので、もう夜も遅い。『竹瓦温泉』で冷えた体を温めながら、『ani.』でのひとときを振り返ろう。
期間限定/ポップアップ/ジビエ/九州ジビエ/別府市/ディナー
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